クラは母は羽衣を隠され、絶望したため泉に身を投げたと思っていました。
しかしそうではなかった。母天女は天の雷に打たれ、泉に落下したのです。 |
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「クラの幸せって何?」…レンの問いかけにクラは答えることができません。
「レン、血の色で赤く染まっちまったツバキは二度と白くなれないんだよ。」 |
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突然のこと。山に火が放たれました。愚かな人間たちの仕業です。
火は強い風のせいでみるみるうちに広がっていきます。逃げ惑う動物たち。
白狼にも乙名樹にもなすすべがありません。 |
どこからか強く大きな光が現れ、
動物たちを安全な場所へと導きます。
そして雷雨が降り始め、山火事は鎮火します。
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母のあまりにも哀れな最期にがく然とするクラ。
まるで生きる力を失ってしまったかのようです。 |
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| レンは、ぬけがらのようになったクラを必死に抱きしめます。 |
今まで自分のことを守ってきてくれたクラ。
レンは、これからは自分がクラを守っていくことを誓います。 |
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そのとき、クラがにわかに立ち上がります。そして燃え盛る炎の中に。
「クラ!クラぁ〜〜〜!」後を追おうとするレンを白狼が必死に引きとめます。
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「見ましたか?白狼。光の力を!」
光の正体はクラの「光の力」だったのです。
クラは身をていして山を救ったのです。
傷つき力尽きたクラに白狼とレンが寄り添います。
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乙名樹がレンに渡したのは、二人の母が残した羽衣でした。
母の匂いがする羽衣をレンはクラの体にかけてやります・・・。
その時です。突然風が巻き起こり・・・ |
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